2005年05月23日

純利益が3433億円にのぼる超高収益企業とは?

 税引き後の純利益が3433億円にのぼる超高収益企業が存在します。超優良企業それはキャノンです。キャノンの強さを解明しようとした本“御手洗冨士夫キャノン流現場主義”が出版されています。

キャノン御手洗富士夫.jpg いくつかのキーワードを自分なりにまとめてみましょう。

1) 主に役員・管理職側の意識改革
 『利益優先主義』;バブル期までは売上至上主義でした。利益を出そうというのは本来あたりまえのことです。規模を守るために赤字体質で見込みのないコンピューター部門など複数の事業を続けていましたが、撤退しました。

 『全体最適』;事業部門ごとの独立性が強かったため、売上の大きい一部門の予算に合理的でないものがあっても他から文句が言えない状態でした。また、まとめて効率よく出来る仕事が、事業部ごとに別々に行われていました。全体最適の意識の元、約3、000人の配置換え、組織改革につなげました。
 さらに、‘経営革新委員会’を創設し、各事業部のトップに、他の事業部について検討させました。事業部トップレベルの交流が生まれ、会社の利益のためにという機運がつくられました。

『現場第一主義』;社長が率先して工場を回りました。工場では、現場の社員の話にできるだけ耳を傾けるようにしました。

2) 主に社員側の改革・認識
 『実力主義』;年功序列・各種手当ての廃止を行いました。徹底して職務の遂行具合で評価される‘職務給制’にしました。セル生産方式の組み立て担当者には、極めると一人で機器を作り上げてしまう人もいます。そこで、‘マイスター制度’を導入して、複数の段階で一人一人評価するようにしました。専門分野の社員では、たとえば非常に小さな誤差もなく精密部品をつくりあげる人がいます。‘名匠制度’で同様に評価するようにしました。

 『終身雇用制』;基本的に雇用を守ることを再認識しました。教育をすれば人材として育ちます。人材は財産ということで、やる気を生むようにします。社員も安心して、自分の会社のために工夫して改善をしようと努力します。

3) コミュニケーション
 社長・役員間の会議たとえば朝会を大事にして、役員間の交流を大事にしました。また、社長と労組の話合いも多く行い、協調して改革につなげました。

 トヨタの場合については以前記事を書きました。比較しますと、多くの共通点が見出せます。まず、コスト(トヨタ)や不良事業(キャノン)の削減を行い、終身雇用を守りました。その上で、社員の優れたものをランク付けし、給料は実力主義に合わせました。一方で、改革を断行するために、社長・役員・労組間でコミュニケーションを多くとり、スムーズに組織改革に成功しました。

 形式上は、組み立てに関してベルトコンベアー式からセル方式への変化や、事業部制から全体主義への変化がありました。しかし、トヨタもキャノンも根本は、利益主義・終身雇用・実力主義・コミュニケーションを根付かせることを意識したものであったように感じました。成功の根本が共通するのは当然のことなのかもしれません。

 次回は1週間以内に更新の予定です。

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posted by エムストーン at 16:32| Comment(0) | TrackBack(2) | 自己啓発 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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